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2008年3月

日誌 3月6日(木)

世界一周記念日 天候:晴れ   記入者:Sy

Img_5395 調査概要:遺構省略記号の仮決定

      トータルステーションを用いた磚敷き遺構測量

      D3区東壁断面の分層・図面作成

      D2区精査・平面図

 昨日、先生方で話し合いが行われ、出土した遺構につける略記号が仮決定された。略記号の作り方は主に、遺構名をベトナム語表記し、その頭文字を取ったもの。

 建築(KT):礎石建物_NC      掘立柱_CH

      建築基礎(溝状)_MK   排水溝・導水管_RT

      犬走り_LC       基壇_NK

      張り磚面_SL      道状張り磚面_LD

 その他 :道_DG         橋_CU

      塀_TB         杭_CC

      窯(陶磁器・金属)_LO   井戸_GI

      土坑_HD        墓_MO

      炉・竈_LB        土器集中区_CG

      池・湖_AH        川_SG

      池か川か未定の水域_KN 未確定_KX

  果てさて、これだけの記号を使う事ができるのかどうか…?

 OTKSは昨日に引き続き、TSを用いての測量を行った。磚敷き遺構は、磚一つにつき、角の4点を落としていく事になるので、100分の1図面図面には到底書き込む事はできないため、その場所だけ写真を撮り、拡大コピーして、その中に測量した番号を書き込んでいく事にした。が、この作業がかなり難航。磚敷き遺構の直上から写真を撮影できないので、数枚の写真をパソコンで合成し、つなぎ合わせる事にしたのだが、なかなかうまくいかず、ヤンバルテナガコガネはホテルに帰ってからも合成写真の作成に追われていた。Syは昨日から行っている、D3区の木片やImg_5407 遺構跡を10分の1で図面に落とす作業を行った。遺構名称が決まったため、作業員さん達はこれまで取り上げられずに置いておかれた遺構内の遺物をグリッド毎に取り上げる作業にかかり、また同時にD3区の現在の層を全体的に掘り下げる作業も行われ出した。D3区の東壁も分層が行われ、断面図を作成。 D2区では、N夫妻によって精査・平面図作成が行われていた。

 本日正午頃、日本から訃報が届き、Y先生が今夜急遽帰国される事になった。1ヶ月という限られた期間で、少人数のため、現場はN氏のもと引き続き作業続行。311日にベトナムへ戻ってこられるという事だが、隊の柱が抜けるのはやはり痛い。5日間、頑張りましょう。

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日誌 3月4日(火)

Img_5391_2 天候:晴れ  記入者:OTK

 調査概要:写真の合成

      トータルステーションによる測量

      

 800、午前の作業開始。今日からトータルステーション(以下TS)を導入し、図面にポイントの座標を落としていく作業をしばらく行っていく予定である。

 まず、OTKSは新しく設定したHT-34-1という基準点にTSを据え、正しく座標を測る事ができるかどうかのテストを行った。結果、X座標・Y座標ともに1~2㎜の誤差で数値が出た。先生はこれぐらいの誤差なら大丈夫だそうである。

次に、予めベトナム側で設定してあったタンロン座標の数値が正確かどうかを測定した。若干の誤差はあるものの、ほぼ正確に取れているようであった。ここで、午前の作業は終了。

Img_5376 お昼ご飯を食べた後、その足で今日ベトナムを発つY先生待望のケイテン殿の見学に向かう。着いた場所はそれらしい所ではあったのだが、説明書きも何もなく、果たして本当にケイテン殿であったのか疑問の残る見学になってしまった。

Img_5379

1300、午後の作業開始。午後はようやくTSを用いて100分の1図面にポイントを落とす作業であった。砂利地形や土器溜まりの領域線、木片や土器の位置を落としていった。

取り方は、遺物を四角形とした場合、北西の角から反時計回りに4点取るのが基本で、それぞれ形に応じて角を取っていく。立体の場合、更に中心点、もしくは一番高くなっている点を取る。領域線は線の曲がり始め、最もふくらんだ場所など特徴のある点を取っていった。

OTKSは日本でTSの使い方を教わっていたのでそれなりにスムーズに行えたのだが、OSyは経験がなかったため、使い方をOTKSに教わった。二人ともとても熱心に聞いてくれたので、すぐに使えるようになったようだ。

途中、TSの画面上で地図を確認すると、とんでもない数の点が集中していて、どういう情況なのか分からなかった。コンピュータ上に落とせば上手く出るはずだが、どの点がどこを取ったものであるのかを覚えていないと大変である。そのため、TSで点を取りながら、並行して点の整理を行った。

午後はまるまるこの作業に時間を費やし、1700、今日の作業は終了。取った点を数えると237点(00010237)であった。

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日誌 3月3日(月)

Img_5323 天候:晴れ  記入者:シュガー二等兵

 調査概要:タンロン遺跡ABC区の見学

      タンモン見学

      トータルステーション測量

 午前中は、タンロン遺跡のABC区を見学しに行く。今まで調査していたのはD区のみであったし、念願のBC区の見学である。今日はこの前とは違い、誰も説明してくれる人はいなかった。自然、各自で思い思いの場所へ行き、遺跡内を見て回る。予めに聞いていたものと、実際に目で見るのとはやはり印象が大きく違い、現場に行く事の大切さを改めて実感できた。

Img_5347  12時頃には、そのままタンモンへ。タンロン遺跡から歩いて5分と離れていない、5つの口を持った大きな門であった。そこで当時の道と、門の角度が微妙にずれている、という事を実際に確認し、写真に納め、門の上へ。何かの展示室の痕跡とベトナムの形をした生け垣を発見、それで午前中の調査を終える。

 13時半、午後の作業開始。色々あったが、学生4人でトータルステーション測量を始める。昨日からの課題であった座標のずれも、予め設定してあったタンロン座標と世界座標では、平面での測量時に一定比率でずれが生じるという事がわかり、問題解決!と一安心。新たにHT342という点を作成する。

 今日は砂利地業の一角をはかり、調査終了。この後、Y先生の須恵質円筒形鉢の形式分類の発表があり、ベトナム人調査員の人たちも一緒になって話を聞く。Nさんの通訳があったので、言葉の壁は大丈夫。メモを取り損なう事もなかった。

Img_5359  本日学んだ事「三脚には、ある程度はお金をかけるべきだ」

夜、YK先生のお別れ会。ベトナムの方達とたくさん交流ができました。

YK先生、ありがとうございました。

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日誌 3月5日

天候:晴れ 記入者:ヤンバルテナガコガネ
作業内容:測量、平面精査、東トレンチ断面図作成

 午前中、現場では断ち割り作業を継続。三重大チームはコーロア城に遺跡見学へ。コーロア城はハノイから30kmの位置に所在し、周辺に3重の城壁をめぐらせた前2〜3世紀に遡る遺跡である。外堀は8kmに及ぶとされ、堀の広さは最大横幅2.5m、高さ8mに及ぶと考えられている。コーロア城は約2000年前、日本でいう弥生時代に遡ると推定されている。発掘調査区の断面では、堀部分の詳細な制作行程が観察できた。また、城内の博物館の見学も行った。
 遺跡見学後、現場に戻り、平面精査作業及びトータルステーションによる測量作業開始。測量作業初日ということで、使用方法の説明が行われた。

一言つぶやき
:この二年ほど、某環濠集落の発掘に参加させて頂いていた身としては、コーロア城城壁の圧倒的スケールに驚嘆。その後の昼食では、レストランの水槽に沈んでいたクマらしきものにまたまた驚かされた。クマ酒?

Img_4747
Img_2803

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日誌 3月1日(日) ・3月2日(月)

天候:晴れ   記入者:シュガー二等兵

 調査概要:D3区東壁 レベル測量

      D3区西壁 断面図作成

      日誌整理

 今日は現場まで行くタクシーを楽に、しかも早く捕まえる事ができた。秘訣は近くの高級ホテル。その門前で、客を釣ろうと待ち構えているタクシーを、逆に釣ってやったのだ。「ここに来てだんだん賢くなっている」「マスターした頃に帰るんだよ、きっと」車内は大いに盛り上がった。

 8時頃から作業開始。3班に分かれる。

O氏はD2区の壁の精査を、Syは日誌の整理を、OTKSD3区の東壁のレベル測量&ベトナム人調査員にそれの指導をそれぞれに担当。

 途中、気が付いたら先生の姿がない。「そうか、今日は卒論発表会の日か」そうです。それで、先生はスカイプで卒論発表会に参加しに行ったのでした。

 1時半、午後の作業開始。基本的には午前中の作業の続き。

O氏はYさんとD3区の西壁の断面図をもっと詳細に。Syは引き続き日誌の整理を。OTKSもレベル測量の続き&断面図作成に向けて壁に縦ラインを引く作業を担当。

 行ったときと同じく先生は気が付いたら戻ってきていて、現場も気が付いたら排水のためのポンプが取り付けられているし、刻一刻と、現場の姿は様変わりしている。しっかりとついて行かなくてはならない。

 

 本日学んだ事 「言葉の壁は、気持ち程度では乗り越えられない」

32日(月)

天候:晴れ 記入者:ヤンバルテナガコガネ

作業内容:測量、平面精査、東トレンチ断面図作成

 午前中、現場では断ち割り作業を継続。三重大チームはコーロア城に遺跡見学へ。コーロア城はハノイから30kmの位置に所在し、周辺に3重の城壁をめぐらせた前23世紀に遡る遺跡である。外堀は8kmに及ぶとされ、堀の広さは最大横幅2.5m、高さ8mに及ぶと考えられている。コーロア城は約2000年前、日本でいう弥生時代に遡ると推定されている。発掘調査区の断面では、堀部分の詳細な制作行程が観察できた。また、城内の博物館の見学も行った。

 遺跡見学後、現場に戻り、平面精査作業及びトータルステーションによる測量作業開始。測量作業初日ということで、使用方法の説明が行われた。

一言つぶやき

:この二年ほど、某環濠集落の発掘に参加させて頂いていた身としては、コーロア城城壁の圧倒的スケールに驚嘆。その後の昼食では、レストランの水槽に沈んでいたクマらしきものにまたまた驚かされた。

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日誌 2月29日(土)

天候:雨のち晴れ    記入者:OTK

 調査概要:南郊殿から採取した土の調査

      D3区地区割り確認

D3区平面図作成

      D3区東壁写真撮影

 

病に倒れていた学生4人が現場復帰できるようになった、というめでたい日だが、朝からあいにくの雨模様。それでも、6人でタクシーに乗って現場へ向かう。

Img_5551  800、現場に到着。雨のため調査区内での作業ができないので、止むまで学生4人は南郊殿から採集した土に昆虫化石が含まれていないかの分析を行った。土塊を一つ一つ割り、大きさわずか数mmの昆虫を探すため、とても根気のいる作業であった。調査隊の昆虫スペシャリストO曰く、今回の土からは発見が難しいそうだが、手を抜くことなく作業に没頭。いつの間にか、時間を忘れ集中していた。

 1000頃に雨があがったため、現場に入り調査区の地区割りを確認した。今回の地区割りについて、昨日の夜ミーティングでおおかた教えてもらったのだが、やはり現場に入り確認するのが一番である。

 今回の地区割りは非常に複雑なもので、覚えるのはかなり苦労しそうだ。

 

まず、遺跡全体を、「TNWTSWTSETNE」の四つに分ける。(T=タンロン、EWNSは東西南北)

次に、それぞれの区域の中をKT点を中心にして南北300mごとにA~、東西75mごとにA~、と細かく分ける。(現在、調査をしているD3区は「TNWAB」内に位置する。)

更に、それぞれの小エリア内を3m間隔(東西0099、南北AY)で分ける。

以上のように地区割りを設定した。最終的に遺物を取り上げたりしたときの表記方法は

TNWAB(-遺構名-遺構の層位-遺物番号)-地区-層位」

となる。

 だが、今回、ヴェトナム側から要請があり、「TNWAB」は使わず「BD08D3」に置き換えるらしい。(BDは「バーディン皇城遺跡」の略、082008年・D3D3区を表す。)

 更に厄介な事に、日付表記は日本と異なり「日//年」となるようだ。(今日は「29/02/08」となる)海外で調査する難しさを、身をもって体験している。ここでお昼休憩をとる。

 

 1330、午後の作業を開始。

午後は、まずD3区の平面図作成を行った。100分の1の図面を作成するのだが、大方の図面は予めNさんが作っていたので、その中に砂利地形や木片などを書き込んでいく作業を二組に分かれ、地区を分担して行った。実際に自分の手で図面を作成していくと、普段何気なくその上を通っていた場所の様子がよく分かる。それがどういった意味を持つのか、何になるのかを考える、いいきっかけになるのではないかと感じた。

 図面を書き終わったところで、D3区東壁をきれいにし、写真撮影を行った。時刻は1600を回り、西日が邪魔をしてスムーズに撮影がいかなかった。写真撮影は先生方の仕事なのだが、どのように撮ったらいいのか、何を撮ればいいのか、教えてもらった事がない。いつか教えてもらいたいものである。何とか写真撮影も終り、1730頃ホテルへ帰る。

 夕食を食べ終わり、今日はベトナムでお世話になっているNさんの家を訪れ先生方による会議が行われた。学生はNさんの子供の世話係として行ったのだが、なかなか好かれず、大変であった。

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日誌 2月28日(金)

  天候;曇りのち雨  記入者:Sy

 調査概要:D3区東壁南端の掘り下げ

      D3区運河北断面の精査

      D3区運河西側にサブトレ

      D3区磚敷き遺構の断面精査

 とうとう学生最後の一人がやられた。

 回復してきていたSyまでまた体調を崩し、今日は4人で昨日行った病院へ。受付の人や医師にすっかり顔と名前を覚えられてしまった。日本という国が、空気やその他衛生環境で大変優れているのだと、改めて実感した。何やらいろいろと薬をもらい、早めにホテルに帰り、おとなしく静養。明日は現場に復帰できるといいのだが。

 学生達が病に臥せっている頃、先生方は精力的に調査活動。

 YK先生は、来週には帰国されるため、学生がおらず、現場仕事もはかどらない今日を利用し、一人、市内観光や博物館巡りに出かけられたとの事。博物館はもちろん、街中にも大変興味深い物が多かったらしく、楽しまれたようで何より。ベトナム語と中国語で表記された地図を購入され、それには道の名前の所にベトナム語と中国語の漢字が書かれていた。そのベトナム語の発音と、中国語の発音がとてもよく似ていて、昔は漢字を使用していたという名残が良く見て取れた。例えば、我々の発掘現場沿いのホアンヴァンチュ(Hoang Van Thu)通りは、「黄文樹」と書く。中国語の発音は“huang wen shu”。漢字を使用する日本人にとっては漢字表記の方が覚えやすいであろうし、特に中国語を学んだ事がある人にとっては、中国語の発音と併せて記憶すれば、さらに覚え易いものになると思える。私もその地図が欲しくなった。帰国までには何とかその地図を売っている店を見つけたいと思う。

現場では、ひ弱な学生達とは大違いの作業員さん達が早朝から熱心に作業を続けていてくださり、今日も様々な作業が進められていたとの事。

D3区の東南端、運河とされている場所と接する部分が、運河と西壁との対応関係を見るために掘り下げられた。また、運河北側の断面も、もう一度壁をきれいに落とし、精査。その運河の西寄り、OR92グリッドのライン沿いくらいに以前からあった細い断ち割りを、幅1mのサブトレンチとしてさらに掘り下げた。本日はL(layer)3-3くらいまでを掘り下げ。さらに、先日確認された磚敷き遺構の下の断面を精査したところ、白灰色をした層の上に磚敷き遺構がある事が確認された。D2区ではN夫妻が中心となり、区内の断面と平面の精査が行われていた。

午後、しばらくして降雨のため作業中止。

 夜、薬のおかげか、学生全員の体調が回復に向かい、久々に全員揃っての食事とミーティングが行われた。ようやく明日から6人全員で作業ができそうなので、これまでの調査内容の報告と、今後の予定等について確認。

本日メインとなったのは、調査区のグリッド設定について。詳しくは明日の日誌でOTKが解説するが、当初予定していた日本方式とは異なる点がいくつかあるため、メモを取り、それを再度認識し直すことに少し苦労した。簡単な例を挙げるなら、日付の書き方。日本なら「年、月、日」の順。ベトナムでは「日、月、年」の順。やはり所変わればいろいろと変わる点も多く、素早く、臨機応変な対応が必要とされる。

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日誌 2月27日

天候:曇り 記入者:ヤンバルテナガコガネ
作業内容:西壁断面図作成、東壁拡張・清掃

前日に引き続き、西壁のセクション図を作成。図面制作後、層序の設定作業を行い、大別してL(Layer)1~7層まで振り分けられる。池の埋土である黒色の粘土層をL7層、最終整地面である黄色粘土層をL6層、池の肩の層をL4層と設定。その後、続いて土色注の記作業を行った。また、東セクションに関しても、清掃と拡張作業を行い、西壁との対応関係が精査された。
 また、土色注記作業中に、Y田先生より、遺跡内で多数出土している鉢(後にY田鉢と命名)に関して、時期、現在分類作業中であるということをお伺いした。以後の展開が待ち望まれる。

一言つぶやき:
 本日はとうとう学生が私一人となってしまいました。殉死(?)したみんなの分まで頑張ろう・・と意気込んでいると謎の寒気。「ベトナムは結構さむいんだなあ」と悠長にかまえていると、ホテル期間後に実は高熱に伴う悪寒であったことが判明。ヤンバルテナガコガネ、あえなく玉と散る。snail

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日誌 2月26日(火)

 天候:雨のち曇   記入者:シュガー二等兵(S)

 調査概要:D3区西壁 断面図作成

 今日は、Syさんが病欠だが、Sが復帰。結局、作業人数は昨日と同じだけ。小雨の降る中、割り振られたのは昨日の続きの断面図作成である。「地層線のよく分からないところはいちいち聞けよ。その方が早いから」そう先生に指導を受けて、いざ作業開始。三人とも、いそいそとカッパを着込み、現場へ降りる。

Img_5152 壁にスタッフを立てかけ、隅っこの方で小さな地層線を描き入れていた。が、本来、こういうものは地層の大きな流れをつかむために大きな地層を優先して描き入れていくものらしい。いきなり背後から先生の声が飛ぶ。その後の指導もあり、その日の午前中いっぱいを使って、壁に縦ラインをはった。これでいちいちスタッフを壁に立てかけなくても良くなり、午後の作業は楽になるだろう。現場は臨機応変が鉄則なのである。

 

午後は、やはり午前中の続きを。雨も上がり、カッパも脱げて気分がいい。と、思ったら、なんか足りない。1人、人数が足りない。

なんと、今度はOTKがダウンした模様。「このままじわじわ一人ずつ減っていったりして」そう笑いつつ、もちろん心配もしつつ作業を続ける。「先生のお許しが出たので」というわけで、立てかけられていたスタッフはセクピンの上に寝かされる事に。さらに、セクピンを使っての図面の描き方も教わった。そんな先生も、4時頃に会食にいき、更に現場の人数が減る。少し寂しい空気の中、丁度大まかな地層線を描き入れたところで、今日の作業は終了。

 本日に学んだ事 「セクピンは意外と使えるヤツだ」

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日誌 2月25日(月)

 天候:晴れ   記入者:OTK

 調査概要:タンロン遺跡A調査区の見学

      D3区西壁精査、レベル打ち、断面図作成

      D3区全景写真撮影

 

朝から体調が優れないということで、学生のシュガー二等兵が今日は欠席。5人でホテルを出発。

Img_5115 800現場の休憩所に荷物を置きに立ち寄り、すぐにA区の見学に出発。現地のTさんの英語による説明を受けながら、全体の様子を見て回った。周囲に溝を巡らせた城門とされる遺構、巨大な池とそこにかかる巨大な橋の痕跡など、現在調査しているD3区では見られない数々の面白いものがあり、一同大興奮であった。

当初の予定では、B区も見に行く事になっていたが、Tさんの説明に聞き入り、丹念に見ていたため時間切れ。B区の見学は後日に延期し、D3区に戻る。

Img_5150

1100D3区に戻ると、現地の作業員の方達がしていたのか、D3区の平面・断面共にきれいになっていたため、写真撮影を行った。

写真を撮る際の注意点の一つとして、断面に異物が付いていてはいけないという事がある。今回の調査区西側には大樹が約五本立っ ている。そこから常に葉が落ちてくる。当然壁に葉っぱが付いたままでは写真は撮れないので、葉Img_5154が落ちるたびに、取り除く作業に学生は奔走。何とか撮り終わり、1200頃、昼休憩に入る。

1330午後の作業を開始する。昨日、写真撮影をした調査区西壁に7m・8mのラインを入れるために、レベルを使い測量をした。

基準となる点が10m以上の高さであったため、8mのラインを引く際にはスタッフを高く上げなければならなかったため、学生OESyOTKの三人がかりでスタッフを支えた。1㎜の誤差があってもダメなため、作業は慎重に、それでいて迅速に行わなければならなかった。

日本はまだ涼しい頃だと思うが、ベトナムはかなり暑い。その暑さのせいか、作業の途中でSyが体調不良で倒れ、その後は二人での作業となってしまった。

 壁に7m・8mのラインを引いたところで、すぐさま壁の断面図描きに移行。ほとんど経験が無く、慣れない作業のため、指導を受けながらの作業となった。そのため、ほとんど進むことなく、1700、作業終了の時間を迎えてしまった。

夕食時、今日欠席していたOと途中で体調不良で休んだSyが姿を見せず、どうした事かと心配になった。

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日誌 2月24日(日)

天候:小雨   記入者:Sy

 調査概要:南郊殿へ昆虫化石のサンプル採取

      D3区西壁断面の写真撮影

      D3区東壁断面精査

 朝、ホテルから現場へ寄って、サンプル採取に必要な道具を準備し、そのままタクシーで南郊殿へ。残念ながら南郊殿は現地保存されず、別の場所へ移設・保存される事になっており、現在その準備が進められているところで、現場は木箱だらけであった。

Img_5098  5つの地点でサンプリング。各地点では、先に分層し、各層に層位番号を付け、写真撮影を行った後、サンプルとなる土を採取した。土を採取する際には、できるだけ固まりでとった方がいいという事だったけれど、土の質の違いにより、あいにくそうできない場所もあった。第1サンプリング地点(SP1)では、洪水の跡だと言われる層があり、O氏はその層に化石が含まれている事を期待されているよう。果たして…!?

2時間ほどかけてSP15からサンプルとなる土を採取し、今後タンロンの現場事務所で細かな調査にはいる。

 午後、D3区西壁断面を写真撮影するために、作業員の方々に壁をきれいにしてもらい、その西壁直下のテラス部分も黄色い粘土層が出るラインまで下げてもらっImg_5429 ていたところ、グリッドMのライン上に磚で作った溝状遺構と、磚敷きの遺構面が出土した。

 夕方、風ですぐ落ちてくる落ち葉と戦いながらD3区西壁断面の写真撮影を行った。

 D3区東壁も、明日以降写真撮影ができるように精査。東壁は高低差があるので、上部は脚立に乗ったり、わずかな段差に足をかけたりしての、少々危険な作業となった。

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日誌 2月23日(土)

天候:晴れ   記入者:Sy

 調査概要:D3区西壁断面精査

      D3区東側壁立て

      D2区南東・南西壁断面精査と分層作業

      正北門見学             

Img_5052 朝現場を訪れると、早くから来られている作業員さん達が断面にたっぷりと水を撒いてくださっていたので、昨日出した面が消されてしまい、D2南東・南西壁は再度ガリをかけて精査。午後には、その断面をよく観察し、分層のラインを引く事に。ある地点を境に、南に大きく落ち込んでいっている様子が分かる。

 D3区も引き続き西壁面の精査。きれいな面を出し、分層し、D2区及びD3区東側断面との関係をみる。そのため、午後からは東側の壁を立てる作業が開始され、西 壁断面と一致すると思われる層が確認できた。

 D3区南側にある運河だとされている部分の北西断面を更に掘り下げたところ、厚い粘土層の下に泥炭層が確認された。

 D3区西壁下のテラス沿いの溝が、北へ、D2区にかかるまで50㎝ほど更に掘り進められた。

Img_5362  D3区西側の壁を立てる際に堆積してしまった土を上げ、運河付近で認められた粘土層がみられるまで、テラス部分を掘り下げる事になった。すると、グリッドJ~L6メートルほどの間に多くの土器が埋まっている土器だまりのような部分が現れた。Img_5075

 最後に現場で検討会をし、本日の作業終了。

 夜はヴェトナム側主催で歓迎会

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日誌 2月22日(金)

天候:晴れ  記入者:Sy

07:00 ホテルで朝食

07:30 タクシーで現場へ。10分弱。7人も乗れるタクシーがあり、全員が一度に移動できるので便利。

大型だけれど料金はかなり安く、大変助かります。現場までの料金28000ドン(200)

Img_4946初日である今日、まずは今回の調査区の様子を知るため、ヴェトナム社会科学院のT氏に今回調査予定のD3句を含む、D区全体を案内していただいた。

その後、現場事務所(休憩所)で、今後の予定、作業内容などについてミーティング。

 〔作業時間〕 08:00 

         ↓  午前の作業 (現地作業員は07:00開始)

        11:30

            昼休憩

        13:30

         ↓  午後の作業 (現地作業員は16:30終了)

        17:00 

     ※降雨の際は現場事務所で整理作業

Img_4996 今回の発掘調査は、ヴェトナム社会科学院の許可のもと実施されるものであり、当遺跡自体の研究はもとより、他国・他地域との比較研究も目的としている。また、現地の若い研究者達への指導も行う。

D区の現場作業と平行し、各調査区の地層からサンプルを採取し、昆虫化石の調査も行う。

本日は当初の予定が急に変更になったため、午後からは早速現場に入り、調査開始。まずはD3区西側の壁を立てる作業。礫や土器片、磚などが多く混入しているため大変削りにくい。D3区との関係をみるため、D2区の南東・南西壁でも同時に精査開始。

Img_5361 17:30 作業終了。

 ・午前と午後の作業終了前に作業風景をビデオ撮影。

☆市内の両替所で日本円をヴェトナムドン(VND)に換金した。

  今日のレート 1万円≒1430,000VND

         100円≒ 14,300VND

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日誌 2月21日(木)

Img_4935 天候:晴れ  記入者:S

09:00 関西国際空港で全員(6名)集合してから搭乗手続き。

カウンターで空港職員に、「預けられる荷物の重量制限が、本来20/人のところを、25/人まではサービスするので、それ以上は超過料金を支払っていただきます」と言われ、その時点で13㎏オーバーしていたので39000円を請求された。仕方なくその場で荷物を開け、本などの重たいものを数点とりだし、機内持ち込みにすることに。おかげで超過料金は支払わずに済みました。

※後半部隊の方、気をつけましょう。超過料金は3000/㎏です

11:30 飛行機は予定より30分ほど遅れて離陸

14:30(ヴェトナム時間) ホーチミン到着。

    入国審査前に「Transit」のシールをもらい、見えやすい所に貼る。

    荷物を受け取ったら、出口を出て右手にある国内線用の建物へ。徒歩12分。荷物は自分で運ぶ。

     ※チェックイン時・搭乗前にちゃんと搭乗口を確認しましょう。

      チケットの搭乗口の記載が誤っていたり、直前に搭乗口が変更になったりする事があります。

      我々は危うく別の場所へ飛ばされるところでした。

17:30 ホーチミン出発 → 19:30 ハノイ到着

   迎えを頼んでいた小型のバスに乗り込み、ホテルへ。Img_4944

20:30 ホテル側の対応は早く、すぐに部屋に入れてもらえた。

    すぐに、これからの調査についてミーティング。途中OTKがダウン。疲れでしょうか?

   諸事情により当初の予定が変更になるおそれあり。詳しくは明日現場で、現地調査員の方々と相談。

    ミーティング終了後、明日の準備をして、各自就寝。

   一日がかりの移動、お疲れ様でした。

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3月1日日誌山中 章

Cimg9740スカイプ衛星中継中。

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